コラム

「とりあえず集客」がうまくいかない、たった一つの理由

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「とりあえず、広告を出してみましょうか」

売上が伸び悩んだ月の会議で、こう決まります。予算を組み、広告を出す。翌月、サイトを見る人は確かに増えました。数字が動いた手ごたえに、会議の空気も明るくなります。

ところが、問い合わせはほとんど増えていませんでした。見る人が倍になったのに、問い合わせは1件増えただけ。しかも、どこで止まっているのかが誰にも分かりません。

そこで次の月は、SNSを始めることになります。

うまくいかない理由は、施策の選び方ではありません。たった一つ、「お客様がどこで止まっているか」を見ないまま、入口だけを広げていることです。増えた人がどこへ流れていくのかを決めていないので、何を足しても同じところでこぼれます。

そして止まっている場所は、たいてい1つか2つに絞れます。全部を直す必要はありません。先月サイトを見た人のうち、何人が問い合わせまで進んだでしょうか。

広告を見た人も、いきなり問い合わせてくるわけではありません。広告で知り、気になってサイトを開き、他社と見比べ、それから連絡するかどうかを決める。集客は、その長い道のりの入口にすぎません。

お客様は「出会う → 興味を持つ → 理解・比較する → 行動する → 関係を深める → ファンになる」という6つの段階を通って、お店や商品にたどり着きます。この流れを「セールスファネル(=ファネル)」と呼びます。買うまでの道のりを段階で捉える考え方はカスタマージャーニー※1として広く使われていて、それを実際の商売の流れに合わせて6つに整理したものです。一方通行ではありません。ファンになった方の紹介が、また新しい「出会う」を生んでいきます。

セールスファネル6段階の図(出会う・興味を持つ・理解・比較する・行動する・関係を深める・ファンになる)

この記事で扱うのは、この6段階を入口だけでなく全体で見る考え方です。「とりあえず集客」がうまくいかないときに起きている、3つの落とし穴を見ていきます。

落とし穴1|入口の数字だけで、成果を判断している

広告を出すと、表示回数やクリック数はすぐに伸びます。目に見えて動くので、成果が出たように感じます。けれど、その数字は①出会うの段階のものです。その先の③理解・比較する、④行動するで何人残ったかを見なければ、広告が売上につながったかは分かりません。

やること:広告の報告を見るときは、クリック数の横に問い合わせ数を必ず並べ、その比率であるコンバージョン率※2を毎月記録する。

落とし穴2|来た人に、次に見せるものを決めていない

広告をクリックした人がたどり着くのは、たいていトップページです。会社概要、サービス一覧、お知らせ。何を見ればいいか分からず、多くが数秒で帰ります。呼んだ人に何を見せ、どこへ進んでもらうのかを決めていないと、広告費はそのまま流れていきます。

やること:広告ごとに「クリックした人が最初に見るページ」を1つ決め、そのページから問い合わせまでの道筋を紙に書き出す。

落とし穴3|施策を足すたびに、狙う相手が変わっている

広告がだめならSNS、SNSがだめならチラシ。施策を変えるたびに、誰に届けるのかも少しずつずれていきます。広告は若い層、チラシは近所の高齢の方。これでは、どの施策が効いたのかを比べることもできません。

やること:施策を始める前に「誰に」「何を」伝えるのかを1文で書き、すべての施策で同じ1文を使う。

足すべきは入口ではなく、入口の先の設計

集客そのものが悪いわけではありません。ただ、入口の先が決まっていないまま人を増やしても、こぼれる人が増えるだけです。お客様がどこを通り、どこで止まっているのか。そこが見えてから入口を広げれば、同じ広告費でも結果は変わります。

「とりあえず集客」から抜け出すために

  • うまくいかない理由は、止まっている場所を見ていないこと
  • 入口の数字の横に、問い合わせの数を並べて見る
  • 来た人に最初に見せるページと、その先の道筋を決める
  • 誰に何を伝えるかを1文に決め、すべての施策でそろえる

ピクニックは、サービスファネルの会社です

私たちピクニックは、お客様の商売をファネルでとらえ、どこに伸びしろが眠っているかを分析し、その段階に合った手を一緒に考える会社です。

その「入口の先の設計」を仕組みに変えるのが 構想設計 です。顧客像と提供価値の整理 × 6段階のファネル診断 × 施策の優先順位と実行の道筋づくりまでを伴走し、何から手をつけるべきかを明らかにします。

まずは先月サイトを見た人のうち、何人が問い合わせまで進んだか。そこが見えれば、あとは止まっている場所から手を入れるだけです。現状を一緒に確かめてみませんか。


注釈

※1 カスタマージャーニー:お客様が商品やサービスを知ってから、検討し、購入し、使い続けるまでの道のりを段階に分けて整理したもの。各段階で相手が何を考え、どこで迷うのかを見える形にするために使う。

※2 コンバージョン率:サイトを訪れた人や広告をクリックした人のうち、問い合わせや購入など目的の行動まで進んだ人の割合。

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