コラム

機会損失を防ぐ、問い合わせ対応の自動化

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「問い合わせは来ているんです。ただ、返すのが追いつかなくて」

ご相談の場でよく出てくる言葉です。広告やホームページの相談だと思って伺ったのに、話を聞いていくと、詰まっているのは集客ではなく、その先だった。こういう順番は珍しくありません。

ここが厄介なのは、失注として記録に残らないことです。返信が遅れて他社に決まった件は、見積書も出していないので、数字のどこにも現れません。「今月は問い合わせが少なかった」という感想だけが残ります。

集客に予算を足す前に、いま来ている問い合わせがどこまで届いているかを確かめる。順番としては、こちらが先です。今月届いた問い合わせのうち、その日のうちに返せたものは何件あるでしょうか。

そもそも問い合わせてきた人も、いきなり連絡してきたわけではありません。どこかで自社を知り、興味を持ち、他社と見比べたうえで、ようやく問い合わせのボタンを押しています。

お客様は「出会う → 興味を持つ → 理解・比較する → 行動する → 関係を深める → ファンになる」という6つの段階を通って、お店や商品にたどり着きます。この流れを「セールスファネル(=ファネル)」と呼びます。買うまでの道のりを段階で捉える考え方はカスタマージャーニー※1として広く使われていて、それを実際の商売の流れに合わせて6つに整理したものです。一方通行ではありません。ファンになった方の紹介が、また新しい「出会う」を生んでいきます。

セールスファネル6段階の図(出会う・興味を持つ・理解・比較する・行動する・関係を深める・ファンになる)

この記事で扱うのは、その4つめにあたる④行動する=申し込みの段階です。広告もサイトもチラシも、目的はこの段階に人を届けること。せっかく届いた相手を受け止められなければ、その手前の投資は生きません。問い合わせの受け口でこぼれやすい3つの落とし穴を見ていきます。

落とし穴1|受け口が、人の記憶に依存している

フォームからのメール、電話のメモ、担当者個人のスマートフォンに届いたLINE。入口が増えるほど、抜けは起きやすくなります。誰かが休んだ日に届いた一件が、そのまま埋もれる。よくある形です。

やること:問い合わせの入口がいくつあっても、一覧として1か所に集まる状態にする。そのうえで、案件ごとに担当者と次の対応日を持たせます。誰が見ても「返信待ちが3件ある」と分かれば、抜けは起きにくくなります。

最初から大がかりな仕組みは要りません。まずは、すべての問い合わせが1つの表に並ぶこと。それだけで、見えていなかった件数が見えるようになります。

落とし穴2|一次返信が遅い

検討している相手は、たいてい複数社に問い合わせています。最初に返ってきた会社が、そのまま基準になります。内容の丁寧さより、まず速さが効く場面です。とくに、夜間や休業日に届いた問い合わせは差が出ます。翌営業日の朝に返すつもりでも、相手にとっては「二日返事がない」状態です。その間に他社と話が進むことは珍しくありません。

やること:受け取った直後に、自動返信※2で「受け取ったこと」と「いつまでに返すか」を伝える。ここで相手の不安は止まります。そのうえで、正式な返信を約束した期限内に返す。自動返信は手抜きではなく、待たせない約束として使えます。

落とし穴3|やりとりが、担当者の中だけに溜まる

前回いつ何を話したのか。見積もりはどの条件で出したのか。これが個人のメールボックスにしかないと、引き継ぎのたびに情報が落ちます。長く検討している相手ほど、この取りこぼしは痛手になります。

やること:顧客と案件のやりとりをCRM※3に残す。誰が担当で、いまどの段階で、次に何をするのかが一覧で見える状態にします。フォームや配信の仕組みとAPI連携※4でつないでおけば、入力の手間も減らせます。

記録が残っていれば、半年前に問い合わせて止まっていた相手に、もう一度声をかけることもできます。眠っている見込み客は、たいてい社内にいます。

増やす前に、こぼれている分を拾う

新しい集客施策は、成果が出るまでに時間がかかります。一方、返信の遅れや抜けは、今日から直せます。しかも、こちらのほうが安く済むことが多いのです。順番としては、まず今月届いた問い合わせの件数と、そのうち何件に返せたかを数えるところから。差があれば、そこが最初に手を入れる場所です。

問い合わせの機会損失を防ぐために

  • 返信の遅れによる失注は、記録に残らないまま消える
  • 入口が複数でも、一覧は1か所に集める
  • 自動返信で「受け取った」と「いつ返すか」を先に伝える
  • やりとりは個人ではなく、仕組みの側に残す

ピクニックは、サービスファネルの会社です

私たちピクニックは、お客様の商売をファネルでとらえ、どこに伸びしろが眠っているかを分析し、その段階に合った手を一緒に考える会社です。

その受け口を仕組みに変えるのが DXシステム開発 です。業務の流れの整理 × CRM導入 × 既存システムとの連携までを設計・開発し、問い合わせや応募のあとを支えます。

まずは今月届いた問い合わせが何件で、そのうち何件に返せているのか。そこが見えれば、あとはこぼれている分を拾うだけです。現状を一緒に確かめてみませんか。


注釈

※1 カスタマージャーニー:お客様が商品やサービスを知ってから、検討し、購入し、使い続けるまでの道のりを段階に分けて整理したもの。各段階で相手が何を考え、どこで迷うのかを見える形にするために使う。

※2 自動返信:フォーム送信などをきっかけに、あらかじめ用意した文面を自動で送る機能。受付の確認と、返信予定を伝える役割を持つ。

※3 CRM:顧客との関係を管理するための仕組み。顧客情報、商談の段階、対応履歴、次回の予定などを一元的に扱う。

※4 API連携:異なるシステム同士を決められた手順でつなぎ、データを自動でやりとりさせること。二重入力の手間を減らせる。

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