コラム

一度きりの客を常連に変える「次に会う」仕組みの作り方

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行列ができているラーメン店が、必ず儲かっているとは限りません。

行列は「知られている」ことの証明です。けれど利益をつくるのは、初めて並んだ人ではなく、来月もふらっと寄る人のほうです。一杯を出すたびにかかる手間と材料はほぼ同じでも、新しいお客様を一人連れてくる労力は、常連にもう一度来てもらう労力よりずっと大きい。行列と利益が一致しないのは、そのためです。

これは飲食店だけの話ではありません。集客の話と、続く関係の話は、別の仕事です。多くの会社は前者に時間を使い、後者を「気に入ってもらえたら自然に」で済ませています。

お客様は「出会う → 興味を持つ → 理解・比較する → 行動する → 関係を深める → ファンになる」という6つの段階を通って、お店や商品にたどり着きます。この流れを「セールスファネル(=ファネル)」と呼びます。買うまでの道のりを段階で捉える考え方はカスタマージャーニー※1として広く使われていて、それを実際の商売の流れに合わせて6つに整理したものです。一方通行ではありません。ファンになった方の紹介が、また新しい「出会う」を生んでいきます。

セールスファネル6段階の図(出会う・興味を持つ・理解・比較する・行動する・関係を深める・ファンになる)

この記事で扱うのは、その5つめにあたる⑤関係を深める=継続の段階です。一度取引した相手と、次にどう会うか。ここを設計している会社は、多くありません。

そして、この段階の先には⑥ファンになるがあります。常連になった方の一言が、新しいお客様を連れてくる。関係を育てる仕事は、実は集客の仕事でもあるわけです。

落とし穴1|「またよろしくお願いします」で終わっている

納品や来店の最後に交わす言葉としては自然です。ただ、これは相手に「思い出す」役割を預けてしまっています。人が次に必要になるのは、半年後かもしれません。そのとき最初に思い浮かぶ会社が自社である保証は、どこにもありません。

やること:次に会う口実を、こちらから用意する。使い方のコツ、季節ごとの注意点、同じ立場の人の事例。売り込みではない用件で、月に1回でも顔を出す理由をつくります。

口実は、大げさなものでなくて構いません。点検の時期のお知らせ、去年頼まれた内容の振り返り。相手にとって「たしかにそろそろだ」と思える用件が、いちばん自然です。

落とし穴2|連絡先が残っていない

名刺は交換した。けれど、まとめて届けられる連絡先の一覧はない。この状態だと、思い出してもらう手段が個人の記憶しかありません。担当者が変われば、関係もそこで切れます。

やること:取引や来店のタイミングで、連絡先を残してもらう形をつくる。会員登録でもLINEでも構いません。大切なのは、その場で完結することです。後日メールで、では戻ってきません。

そのとき、登録する理由も一緒に伝えます。「次回の点検時期をお知らせします」「メンテナンスのコツをお送りします」。相手にとっての利点がなければ、登録は進みません。

落とし穴3|送る内容が、宣伝ばかりになる

配信を始めた会社が最初につまずくのがここです。案内ばかりが届けば、登録は解除されます。関係を深めるどころか、接点を自分から切ることになります。

配信をやめてしまう理由の多くは、反応がないことより「何を書けばいいか分からない」ことです。案内以外に送るものがないと、結局は案内ばかりになり、そして止まります。

やること:内容の比率を先に決める。役に立つ話を3回、案内を1回。この程度から始めて、開封や反応を見ながら調整します。相手の検討段階に合わせて情報を届け続けること(ナーチャリング※2)は、押し売りとは別の技術です。あわせて、購入から一定期間後に自動で届く流れ(ステップ配信※3)を組んでおくと、担当者の記憶に頼らずに済みます。

行列より、戻ってくる人の数を数える

新しいお客様が何人来たかは、誰でも数えています。では、何人が戻ってきたか。この数字を毎月見るようにするだけで、打つ手は変わります。

戻ってくる人が増えれば、同じ売上をつくるのに必要な新規の数は減ります。集客の負担を軽くする方法は、集客の外にもあるということです。

まとめ

  • 集客と、関係を続ける仕事は別もの
  • 次に会う口実を、こちらから用意する
  • 連絡先は、取引のその場で残してもらう
  • 役に立つ話と案内の比率を先に決める

ピクニックは、サービスファネルの会社です

私たちピクニックは、お客様の商売をファネルでとらえ、どこに伸びしろが眠っているかを分析し、その段階に合った手を一緒に考える会社です。

その「次に会う」を仕組みに変えるのが InfoBoost360 です。配信対象の分け方 × 届ける順番 × 次の行動への導線まで設計し、運用を自社で回せるところまで伴走します。

まずは自社に戻ってきてくれた人が、先月何人いたのか。そこが見えれば、あとは増やすだけです。現状を一緒に確かめてみませんか。


注釈

※1 カスタマージャーニー:お客様が商品やサービスを知ってから、検討し、購入し、使い続けるまでの道のりを段階に分けて整理したもの。各段階で相手が何を考え、どこで迷うのかを見える形にするために使う。

※2 ナーチャリング:見込み客や既存客に対して、関心や検討段階に合った情報を継続的に届け、関係と信頼を育てていく取り組み。

※3 ステップ配信:登録や購入をきっかけに、あらかじめ決めた順番と間隔で自動的にメッセージを届ける仕組み。

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