コラム

ファンが自然に集まるオウンドメディアの育て方

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「ブログ、読んでますよ」

打ち合わせの最後に、取引先からそう声をかけられる。うれしい一言です。話を聞くと、同業の知り合いにも記事を送ってくれていたといいます。

ところが、こういう話はたいてい一度きりで終わります。更新が止まっているからです。最後の記事は半年前。せっかく読んでくれていた人も、次に開いたときに何もなければ、そっと離れていきます。書く側も「読まれているのか分からない」まま、手が止まっていきます。

では、ファンが集まり続けるメディアは何が違うのか。書く量でも、文章のうまさでもありません。誰のために、何を、どの順で出すか。その決め方が違うだけです。自社のメディアには、この半年で何本の記事が増えたでしょうか。

そして「読んでますよ」と言ってくれたその人も、最初からファンだったわけではありません。どこかで記事を見つけ、自分に関係があると感じ、他と比べ、問い合わせ、取引を重ねてきた。振り返れば、その道のりの先に、いまの一言があります。

お客様は「出会う → 興味を持つ → 理解・比較する → 行動する → 関係を深める → ファンになる」という6つの段階を通って、お店や商品にたどり着きます。この流れを「セールスファネル(=ファネル)」と呼びます。買うまでの道のりを段階で捉える考え方はカスタマージャーニー※1として広く使われていて、それを実際の商売の流れに合わせて6つに整理したものです。一方通行ではありません。ファンになった方の紹介が、また新しい「出会う」を生んでいきます。

セールスファネル6段階の図(出会う・興味を持つ・理解・比較する・行動する・関係を深める・ファンになる)

この記事で扱うのは、その最後、6つめにあたる⑥ファンになる=推奨の段階です。読んだ人が誰かに教えたくなるメディアの育て方を、3つの手順で見ていきます。

ステップ1|まず、読んでほしい1人を決める

メディアが続かない理由の多くは、書くネタが尽きることにあります。そしてネタが尽きるのは、誰に向けて書くのかが決まっていないからです。「中小企業の皆さま」に向けた記事は、誰の顔も浮かばないので書きにくく、読む側にも刺さりません。たとえば「設備会社の総務担当で、社長から相見積もりを任されている40代」まで決めると、その人が困っていることが次々に浮かんできます。

やること:いま付き合いのあるお客様の中から、「こういう人がもっと増えてほしい」と思う1人を選び、その人の仕事・悩み・情報の集め方を1枚に書き出す。これがペルソナ※2です。以降の記事は、すべてこの1人に向けて書きます。

ステップ2|その人から受けた質問を、記事の種にする

書くことに迷ったら、答えはすでに手元にあります。商談や電話、メールで受けた質問です。1人が聞いてきたことは、同じ立場の多くの人も気になっています。「工事の間、事務所は使えますか」「見積もりは何社から取るのが普通ですか」。答える側には当たり前でも、聞く側には切実な疑問です。そして、自分の疑問に答えてくれた記事は、人に勧めやすいものです。

やること:この1か月に受けた質問を、そのままの言葉で10個書き出す。1つの質問に1本の記事で答え、タイトルにもお客様が使った言葉を残します。

ステップ3|数を見て、読まれた記事を育てる

公開したら終わり、ではありません。どの記事が長く読まれ、どの記事から問い合わせや紹介が生まれたのか。数字を見れば、次に書くべきことが分かります。アクセス解析※3の画面を毎日見る必要はなく、月に1回で十分です。反対に、ほとんど読まれない記事があっても気にする必要はありません。タイトルをお客様が実際に使う言い方に直すだけで、読まれ方が変わることもあります。

やること:月に1回、よく読まれた記事の上位3本を確認する。その3本には、最新の事例や関連する記事へのリンクを書き足す。新しく書くより、読まれている記事を育てるほうが、紹介される機会は増えていきます。

ファンは、つくるものではなく、続けた先に育つもの

3つの手順に、特別な才能は要りません。1人を決め、その人の質問に答え、読まれたものを磨く。それを続けるだけです。更新が続いているメディアは、それだけで「この会社は手を抜かない」という信頼になります。その信頼が、紹介という形で返ってきます。1人のために書いた記事ほど、同じ悩みを持つ別の誰かに「これ、読んでみて」と転送されていくからです。

まとめ

  • 読んでほしい1人を決め、その人に向けて書く
  • お客様から受けた質問を、そのまま記事の種にする
  • 月に1回、よく読まれた記事を確認して書き足す
  • 続けること自体が、紹介される理由になる

ピクニックは、サービスファネルの会社です

私たちピクニックは、お客様の商売をファネルでとらえ、どこに伸びしろが眠っているかを分析し、その段階に合った手を一緒に考える会社です。

その「紹介したくなる発信」を仕組みに変えるのが InfoBoost360 です。読者像と記事テーマの設計 × 記事制作と投稿の支援 × 数字を見た改善までを伴走し、社内で続けられる発信の形を整えます。

まずは、この1か月に受けた質問がいくつあるか。そこが見えれば、あとは1本ずつ答えていくだけです。現状を一緒に確かめてみませんか。


注釈

※1 カスタマージャーニー:お客様が商品やサービスを知ってから、検討し、購入し、使い続けるまでの道のりを段階に分けて整理したもの。各段階で相手が何を考え、どこで迷うのかを見える形にするために使う。

※2 ペルソナ:想定するお客様像を、年齢・仕事・悩み・情報の集め方まで具体的に描いた人物像。社内で「誰に向けて伝えるか」をそろえるために使う。

※3 アクセス解析:サイトを訪れた人数や、よく読まれたページ、どこから来たのかなどを数字で確認すること。Googleアナリティクスなどのツールを使う。

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